10月30日現在、現在会員数は57社となっております。今年の3月に開始した当会も、今月初めまでは、37社でしたが、今月だけで20社も増えました。
月平均5社だった入会数が激増した秘密はいったい何なのでしょうか? それは、なんとFAX-DMなのです!
FAX-DMはすでに法人営業での効能をお知らせしました。法人営業では、画期的に効率よく、見込み客を獲得できます。どこにも出かけることなく、「僕は興味がありますよ」と手を挙げてくれるわけですから、ドブ板営業のつらさに比べれば、こんなに楽をしても良いのだろうかと思ってしまうくらいです。
さて、今月は、約6万通ほどのFAX−DMを実施しています。すでにおおかた打ち終わり、結果も出つつあります。 無料のレポート請求者を募る方法は、たいへん効果が高いですから、ぜひ、マネしてみてください。
では、具体的に。最初は、電子電話帳2002のFAX電話帳から、役所や営業所などをはずし、本社と見られる先だけ、出しました。場所や文面にもよるのですが、0.8〜1.68%程度の打率で返信されきました。しかし、不要の返信がそれより多く1.2倍くらい多くありました。
そこで、返信されてきた社名をチェックしてみると、漢字だけの社名だと、「不要」にチェックがついて返信される率が高い上に、注文の打率も低いことが分かりました。そこで、実際に検証してみると、次の通りとなりました。
山口県の場合
漢字だけ 到達数 返送数 返送率(%) 不要数 不要率(%) 返送・不要数倍率 CPI(円)
含む 4976 43 0.86 59 1.12 1.37 1620
含まない 3088 35 1.13 31 1.00 0.89 1235
上の差 1888 8 0.42 28 1.48 3.5 3304
漢字だけの社名をはずすと、はずさないときに比べて、0.86%から1.13%へ、0.27%だけ打率が上がります。不要の数は、59件から31件と、約半分になり、CPI(1資料請求者を獲得するのに、かかったDMコスト)は1,620円から、1,235円へと、23%下がりました。
そして、漢字だけの数をはじき出し、それだけにDMを打った場合にどのような率になるかを計算してみました。すると、1,888件の着信数に対し、8件の返りしかなく、打率は0.42%となりました。しかし、不要の数は28件と、請求者の3.5倍にも登ります。漢字を含まない先にだけ出すと、返送数35件に対し、不要数31件で終わり、たったの0.89倍分しか帰ってきません。つまり、必要と思っている人に対して、不要だと思っている人の数が圧倒的に多い、と言うことになるのです。
と言うことは、漢字だけの社名の会社は、ファックスDMに興味を示す人の割合が、漢字以外に一文字以上かなやカタカナ、アルファベット等を含む会社で興味を示す人の中に比べて、が、37%しかいない、と言う結論となります。このため、CPIが、漢字だけをはずした社名に出すと、1,235円で済むのが、漢字だけの社名に出すと、3,304円と、3倍近くかかってしまうのです。
8件の反応は取れなくはなるのですが、CPIが3倍近くかかってしまう先は捨ててしまった方が、FAX-DMの広告効果としては高くなるのです。
漢字だけ社名をはずすプログラムは、最初人海戦術でやっておりました。もちろん、役所や病院などの、FAX-DMの発送先として適当でないところも含めて、リストから削除しました。ただ、人海戦術だと、2万件のリストを処理するのに、一人で半日から1日かかってしまいました。電子電話帳2002のFAX電話帳には、特定の語句を含む社名をはずす機能は付いていますが、漢字だけの社名をはずす機能は付いていません。
そこで、プログラムを自作して、5分ほどで処理できるようにしました(ニャンダーは、もとプログラマーなので、こうしたツールは得意なのです。ただし、半日かかったので、土曜日に出勤して、休みをつぶしましたが...)。
もちろん、ここから先の注文率に関しては、まだデータがそろっていません。次回以降で、また報告したいと思います。
先日ファックスDM送信会社の営業マンと話をしていたら、みなさん結構打率が悪くて苦労されているとのことです。なぜ当たらないかというと、みなさん、初回で売ろうとしているから、ということで、お互いに意見が一致しました。
私の会社にも結構FAX-DMがやってきますが、「これは」というものには、ほとんどお目にかかりません。返信しよう、と言う気にならないのです。
私のように、「無料でレポート差し上げます」と出しても、5,000人に一人は、すごい剣幕で電話をかけてきて、怒られますから、そうした有料販売DMは、もっと高い率で、怒られるでしょうね。
それで、めげてしまって、続かないのかな...。
でも、真剣に「面白いご連絡ありがとうございます。よろしくお願いします」と手書きで丁寧に書いて頂いた返信を見ると、「うーん、この仕事やってて良かったー」と、まだ会員になっていらっしゃらなくても、嬉しくなりますよ。
(田上恭由執筆「商売繁盛デザイン研究所 ニュースレター」7号 2002年10月15日号より抜粋、加筆、要約」)