リストは、やはり、先に書いたとおり、送りたい相手の役職と名前が分かっていた方が、反応率が確実に上がります。社名がない場合などは、反応を取るのは結構難しいと思って間違いありません。少なくとも、社名が入ったリストを手にしてみて下さい。
社名があって、社長の名前もあって、ファックスも分かるとしたら、どんなものが良いでしょうか。そうです。名簿が確実です。
世間では、名簿を売買すると、売った人は情報を漏洩したとして、犯罪者扱いになりますが、商売ですから、持っている名簿や、配られている名簿は使わないなんて損です。ちなみに、名簿業者から買うと、1件あたり30円以上はかかりますから、ちょっと高くつきます。
印刷されている名簿であれば、アルバイトを使って、入力させるのが良いでしょう。社名、名前、ファックス番号、役職の4つだけですから、なれた子なら1時間に100件くらいは打ってくれるでしょう。ただし、バイトの子に打たせると、誤字などの間違いが結構多くなりますから、修正させるようにしてください。名前と社名、ファックス番号は、間違いがあると、間違い電話でクレームを受けますし、名前が違うと、せっかくの反応が取れません。
質のいいリストだと、反応率も高くでます。中には、「送付許可」というところを「送付お願いします」と、わざわざ丁寧に書いてくれる方もいらっしゃるくらいです。
もちろん、自分の名刺ストックのあて先に送ると、最高に反応が高くなります。また、展示会に来たばかりの方も、反応がグーンと高くなります。
ファックスDMは、社員が50人以下の中小企業の方が、反応が良いようです。大きな会社だと、ファックスを社長自らが取りに行かないので、ゴミ箱に捨てられてしまうことが多いからです。
昨年の5月の時は、513通出して、63通の返送がありました。ファックスの通信費は、8400円ほどですので、一通あたり、133円でした。
ただし、このときの送信先には、私の名刺リストから厳選した人たちにも出したところ、反応1通あたり60円ということもありました。
一番悪かったときでは、63通出して1通しか反応がなかったことがありました。このときは、1通あたり1000円のコストがかかった計算になります。
今年5月の某団体の名簿を使ったときは、先にも書きましたが、1,636通出して、75件の反応がありましたから、打率は4.6%。1件あたりの見込み客獲得コストは、319円でした。まずまずのコストで、見込み客がゲットできました。郵便メールでこの反応率だとすると、切手代等で1通200円くらいになりますから、1件の資料請求を得るための金額(CPIコスト)は、13.6倍の4,348円になってしまいます。
これでも、展示会の半分程度ですが、ファックスDMだと、さらに格安のコストで、見込み客リストができてしまいます。そして、この見込み客リストの質が悪いかというと、そんなこともありませんでした。数万円の商品を売り込みましたが、注文の打率は、およそ10%弱でした。
このことからも、ファックスDMが、本当に売上げ向上に役立つということが、おわかり頂けると思います。
●同報サービスは、セット30分の手軽さで、5分後には返信
さあ、早速ファックスDMを出してみましょう。
まず、方法を検討してみましょう。
ファクス同報サービスは、NTTのFネットや、リクルートのFNX、外資系のエクスパタイト等がありますが、私はエクスパタイトを使っています。これだと、A4サイズのノーマルモードが、昼間は24円/通、夜間19:00以降は18円/通で出せます。
インターネットへの接続環境と、エクセルを操作することができれば、このファックス同報サービスは、一度使うと手放せないくらい簡単です。30分もあれば、セットが完了します。
インターネットが不得意であれば、パソコンを使わずに、ファックスだけを使う方法もあります。多少費用が変わりますが、NTTに問い合わせてみてください。
(出所:田上恭由執筆「商売繁盛デザイン研究所 ニュースレター」3号 2002年6月15日号より抜粋、加筆、要約)
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