「デザイン制作部発足」という内容で、ダイレクトメール(DM)を郵送することにしました。
しかし、開封してもらったうえに、実際の問い合わせなり注文なりと言ったアクションを起こしてもらうようにするには、いろいろな工夫が必要です。
まず、DMの発送先は、不特定多数ではなく、私の名刺箱にある、名刺交換をしたことがある人たちの中から厳選しました。
つぎに、封筒の表書きに私の似顔絵イラストを印刷し、「ごぶさたしております。田上です」と、下に書きました。
内容も、練りに練って、イラストを全面に使って、親しみを感じさせる内容にしました。全部で300通ほど出しました。
●3社から反応があり、そのうち2社が実際の注文へ…。
発送してから数日後、スグに反応がありました!
1社はかなり前に講演したときに、聴衆の一人だった、製版会社のディレクターでした。
似顔絵を見て、私を思いだしていただいた時、社内でできなかったホームページのプログラムの外注先を、ちょうど探していらっしゃいました。このときは、10万円ほどのお仕事を頂戴できました。
もう1社は、以前勤めていた会社に出入りしていた、システムの営業マンからでした。「覚えてますか? ええ、いやあ、手紙をもらって、あんまり顔が似てるんで、思わず爆笑しちゃいましたよ!、ははははは」と、1年ぶりくらいでしたが、大変電話で盛り上がってしまいました。この営業マンは、ホームページ制作会社に転職していて、品質の高い外注先を探していました。24万円のお仕事を頂戴しました。
あともう一つは、商社の営業マンから、印刷会社をご紹介いただきました。この商談は値段が合いませんでしたので、残念ながら注文にはなりませんでした。
こんな具合に合計3件の反応があり、そのうちの2社から、注文をいただくことができました。その合計額は、約35万円。その後、1社からは継続的にご注文をいただいて、これまでの約1年間の発注額の合計は90万円。最終的に、この似顔絵DMは、切手代約30,000円で、125万円の売り上げとなりました。
● 本事例における成功のポイント
・ 封筒は開けさせる工夫が必要。
・ 発送先は、不特定多数ではなく、一度でも接触のあった人
・ 中身は「○○が発足!」と、お知らせのみ。売り込みチラシの封入はなし。
(出所:田上恭由執筆「商売繁盛デザイン研究所 ニュースレター」1号 2002年4月15日号より抜粋、加筆、要約」)
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